天津大爆発

天津を訪れたのは、化学工場で大爆発があった直後、ひと月後のことでした。
爆発の現場から天津市内までは、東京と横浜ほど離れているとどこかで読み、大丈夫だろうと考え、そのままなんの準備もなく天津へ乗り込みました。
現地へ着くと、すっかり爆発事故のことなど忘れていましたが、なんだか空の色がおかしい。
これが、かの有名はPM2.5かと思いながら空を見上げていました。
真昼で曇り空でもないのに、太陽の周りをぼんやりとした霞が覆っています。

ホテルに荷物をおいて外へ出てみれば、街の喧騒は他の中国の街と変わらず。
よし、と、気合を入れてクルマと電動バイクに気をつけながら街を歩きだすと、なんだか目が痛い。
数分で我慢ができなくなり、すぐに部屋へ戻ることにしました。
ホテルへ帰ると目の痛みは嘘のように引いてしまいます。
外へ出ると数分で目が開けていられなくなるほどの痛み。
コンタクトを外してみましたが、それでも変わりません。
仕方ないので、目をしょぼしょぼさせながら、薄目を開けて外を移動。
ビルの中に入ると、目の痛みもおさまります。
旅の始まりから、目を開けて外を歩くことの出来ない状態です。
しかし、現地の人々は変わった様子もなく、外を歩いていました。
ああ、これが日常なんだなと、思いました。

北京近郊の天津は、どちらかといえば、北京の近くにありながら、北京の影に隠れて、訪問する人の少ない街です。
しかし、それではもったいない。
実際に訪れてみると、欧米諸国が植民地化した時代の建築物が残り、第二次大戦に至る近現代史を見ていく上で、欠かせない見どころが数多くあります。

北京、西安で悠久の時の流れを感じたあとは、沿海部の街、天津でその対極にある、蹂躙され続けた時代の足跡を追ってみてください。
上海は経済発展が急激に進んだため、往時の雰囲気が雲散霧消してしまいました。
しかし、天津には、まだ租界だった時代の空気が色濃く残っています。

本書では、そんな視点を織り交ぜ、天津街歩きのポイントをまとめてみました。

旅行前、スマホにダウンロードしていただき、
天津旅行中に、お役立ていただければと思います。

 

天津旅行記: 天津ミニガイド 旅の前にちょっとひと読み

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